2010年10月の山行報告


10月例会 20周年記念山行    
大峰山系・八経ガ岳

                                                                       
【日 時】2012年10月20日(土)〜21日(日)         【天候】快晴
【コースタイム】                                                             
 1日目                                            
 会事務所5:00──松茂5:25──室津PA──3号神戸線──1号環状線──松原JCT
 ──美山JCT南阪奈・葛城IC──橿原──大淀物産センター8:20──309号──
 天川川合──行者還トンネル西口9:30/9:45------大峰奥駆道出合11:25/11:45
  -----弁天の森12:15------聖宝の宿跡12:50------弥山小屋14:10/14:20------
  弥山山頂14:30------弥山小屋15:10

 【感想】
 長いトンネルを抜けると紀伊半島中央部の天川川合へ。ここより行者還トンネル西口の
登山口まで道路は狭く、山肌から大岩がせり出し、反対側は切れ落ちた渓流だ。
始まったばかりの紅葉と青く透き通った渓流の美しさが車窓を楽しませてくれる。
 上は紅葉の真っ盛りか。登山口は登山者の車でいっぱいだ。ストレッチの後、2班に分
かれての登山開始だ。沢沿いにゆるやかに登って行く。二俣になり道は右の谷に沿って通
じていて、水が途絶えるあたりで急坂となる。
 木の根が洗いだされて足の運びも大変だ。高度が上がるにつれ、紅葉の色も増し、一段
と美しく、きれい・きれいの連続だ。
 登り詰めるとほどなく大峰奥駆道に合流。(紀伊山地の霊場と参詣道として、平成16年
7月ユネスコ世界遺文化産に登録された)
 ここで昼食。快晴無風、20周年記念にふさわしい山旅だ。
主稜線を西へ向かう。シロヤシオの木が多い。小さな上下を繰り返し1600mの弁天の
森に着く。道は聖宝の宿跡までブナの原生林の黄葉の中を緩やかに伝う。宿跡から弥山の
登りにかかる。聖宝八町の急坂である。木の階段が数か所あり、段差も小さく助かる。
 尾根に出ると視界が開け、弥山小屋や大峰北部の山々が一望できる。さらに木道を登り
詰めトウヒ・シラベの林を抜けると、弥山小屋到着。小休止後、弥山山頂1895mへ。
 八経ガ岳は目の前だ。弥山神社前で記念写真。小屋南東の国見八方睨では大台ケ原の雄
大な景色が広がる。
 小屋へもどり夕食。深夜、寝床を抜け出し小屋外へ。
手の届きそうな満天の星に一日目を感動で終わる。
 

  2日目 ( 弥山小屋〜八経ガ岳〜弥山辻〜レンゲ道〜栃尾辻〜川合弥山コース〜川合)
【コースタイム】                                                             
 弥山小屋6:50------八経ガ岳7:30/7:40------日裏山8:45/8:50------分岐(高崎横手)
 9:10------栃尾辻11:00/11:25-----林道に出る12:25------天川村役場14:00/14:30
 ──石井19:30

 【感想】
 関西の最高峰で世界遺産大峰奥駆けの道にある八経ガ岳に以前より是非一度登りたいと
思っていたが、なかなか機会がなかった。今回周年記念山行に念願の八経ガ岳に参加させ
て頂きました。  昨日は行者還トンネル西口から登り弥山小屋に宿泊し、今日二日目は
弥山の朝を迎え、先ず国見八方睨みから見るご来光で始まる。昨日に続き今日も秋晴れの
好天の登山日和です。
 朝食後、八経ガ岳へ向け出発、 トウヒ・シラベの鹿の食害による立ち枯れ林を下り、
古今宿の鞍部からオオヤマレンゲ保護のためのネットの中を通り、登るとまもなく八経ガ
岳の山頂です。二等三角点のある360度の展望が開けるがあまり広くない山頂に登山者
が多くゆっくりと展望を楽しむ余裕がなく、記念撮影をすませ早々に出発。

 ※八経ガ岳について  
  @地形図には仏教ガ岳または八剣山と書かれているが、吉野熊野国立公園の父といわ
れる岸田日出男氏の説では、役行者(役小角)が法華経八巻を埋めたところとされ、京都
の聖護院でも八経ガ岳と呼んでいることから、八経ガ岳が正しいとされているようだ。
  A記念写真を撮った山頂の看板の標高が1914.9mとなっているではないか。
地形図は1915.11mなのに、これは2001年の改定で1914.6mに、2009年の改定で
1915.11mに、それ以前は1914.9mでした。

 明星ガ岳方面に下り弥山辻の分岐でレンゲ道に入る。トウヒ・シラベなどの針葉樹林の
森と林床の苔の緑がとてもきれいで、ゆるやかな下りが続く。
 行く手の樹間から円錐状の頂仙岳のきりりとした山容を望みながら進んでゆくと、日裏
山に着く。展望は今ひとつで、小休止の後トウヒ・オオイタヤメイゲツの森を緩やかにた
どって行くと高崎横手出合で狼平からの道に合流し、頂仙岳の西を巻いて北の肩に出て、
なべの耳といわれるところで休憩。弁当を食べる人、行動食で栄養補給する人ありの休憩
後、尾根道を下ると樹林も針葉樹から広葉樹のブナ等に変わり、カエデ類の赤、黄色の紅
葉が見頃できれいです。
 ナメリ坂で熊渡への分岐があるが、よくわからなかった。1518mの独標の西側を巻
いてオオビヌキ坂を下ると避難小屋のある栃尾辻に着く。11時ですが弥山小屋で作って
もらった弁当は梅干に塩鮭、昆布佃煮のおかず、少々硬めのごはんで昼食。
 さあー、あと2時間半、気合を入れて出発。
進行方向右手は杉・ヒノキの人工林、左手は天然林との境を下ると、上空でヘリコプター
が何度も何度も旋回している。遭難事故でもあったのかなと?気にしながらも下り、林道
に出て小休憩。50mほど林道を進み、再び登山道に入る。
 杉・ヒノキの樹林帯をどんどん下って行く。
門前山を過ぎ二基の鉄塔のところで最後の休憩をし、これより展望のない急坂を下りきる
と川合の天川村の役場駐車場に全員無事到着し、帰路に着く。
石井の会事務所駐車場19時30分着。
リーダーをはじめお世話くださった皆さん、ありがとうございました。