7月例会山行 Cランク 15C04
東北の夏山 ( 白神岳〜鳥海山〜月山)
【日 程】 2015年7月27日(月)〜8月1日(土)
【参加者】 5名
山の会としては2回目となる東北の山へ行くこととなった。27日朝5時事務所を出発、
敦賀港10時発の新日本海フェリーに乗船した。2万トンのフェリーは日本最大である、多
くは北海道への直行使であり、秋田経由は月曜日にしか出ていないためこの日しかない。2
8日「白神岳」、29日「鳥海山」、30日「月山」と無事3山を登り下山した。雨あり晴
れたりガスつたりで天気にはヒヤヒヤしたが全体としてはまあまあ以上かな?と思った。
30日は暑さでキャンプ場泊はあきらめ新潟市のビジネスホテル泊とした。月山から徳島
は遠く、富山県でもう1泊、途中糸魚川でジオパーク(大地の公園)を見学した。フォッサ
マグナミュージアムであるがナウマン博士が発見した「フォッサマグナ」関連の資料等が展
示してある。日本唯一のヒスイの博物館でもある。日本列島の生成やアルプスの成因・構造
など、とても興味深い説明がなされている。姫川ヒスイ峡にも立ち寄ったが明星山の大岩壁
と真下のヒスイ峡は一度は訪れて欲しいところでもある。31日は富山県朝日町ヒスイ海岸
オートキャンプ場に泊まり能登半島に沈む夕日を眺めながら最後の夕食をバーベキュー?で
楽しんだ。翌8月1日朝オートキャンプ場を出発し夕方無事帰徳した。
白神岳・鳥海山はBランク、月山はAランク。ただ3日連続の千メートル登頂はかなりき
ついかな?。東北も飯豊・朝日を除けばBランクの方も含めて多くの人と行きたいなと、た
だ6日間以上の日程が必要ですから、こちらがもっと厳しいかも…。
白神岳
【日 時】 2015年7月28日(火)
【天 気】 曇り後雨
【コースタイム】
秋田港発5:30--一白神岳登山口駐車場7:35駐車場発8:10……登山口8:20……
二股分岐8:50=8:57……水場9:32=9:40……白神岳まで2.5km立札10:30=10:42
……白神岳頂上12:10=頂上小屋出発12:50……大峰分岐13:05……マテ山分岐14:10
……二股分岐15:10………登山口15:35……白神岳駐車場15:45=駐車場出発16:20……
18:20道の駅おおうち、宿泊施設「ぽぽろっこ」
【感想】
敦賀港からフェリーに乗って一昼夜、秋田港までやって来た。船中では暇つぶしのビンゴ
大会があってビール代稼ぎに参加したところ本当に一等が当たってしまった。みんなでビー
ルを頂きこれからの山行の無事を祈って乾杯をして眠りについた。
秋田港に下船した時は曇り空でどんよりとしていて、なんとなく憂誉な一日目となった。
車で2時間余り走ったところが登山口駐車場。すでに車が3台ほど止まっていて登っている
人がいるのだなあと思った。
歩き始めて10分程で登山口に着いた。これからいよいよ東北の山と思うと緊張の一瞬とな
った。しかしそれからしばらく歩いてあまりの蒸し暑さに全員無口になり汗との戦いが始ま
った。樹林帯で風もなく、気温も案外高かったために本当に暑かった。水場では若い女性の
二人組と出会った。「暑いですねえ」などと声をかけ「頑張りましょう」と別れたが頂上で
いくら待っても現れなかった。稜線前の登りはきつく、もう少し頑張ったら稜線に出る、そ
したら風も吹いて少しは楽になるだろうと頑張ったが、稜線に出ると今度は雨が降ってきて、
汗以上に全身ずぶ濡れ状態になってしまった。頂上小屋で昼食をとり、雨が止むの待ったが、
止みそうにないので下山することにした。帰りは雨の中あまり休憩もとらずひたすら下って
来た。駐車場の休憩所で水場の二人組に会った。「きつかったのでマテ山に行って帰ってき
ました」とのことだった。私たちは登りの時にはマテ山への道が分からなかったが下山途中
に気づくことができた道だった。マテ山の頂上はどこが頂上かよく分からないそうだ。
下山後丸岡農園の西瓜を頂き、「船中で一等当ててしまったから運を使い果たしたのかな
あ」などと言いながら明日からの天気回復を祈りながら本日の宿泊所へ車を走らせた。
天候はもうひとつでゆっくりと楽しむことができなかったが、白神岳の登山道はよく整備
されていて歩き安かった。稜線に出るまでの登りはきつくて大変だったが、稜線からは見晴
らしも良さそうで晴れていればもっと楽しむことができたに違いないと思われる。本当に残
念だった。今度は秋の紅葉の頃にもう一度来たいなあと思う。
鳥海山
【日 時】2015年7月29日(水)
【天 候】曇り後晴れ
【コースタイム】
鉾立登山口6:20/7:00‥‥婁ノ河原8:24‥‥御浜小屋9:02‥‥御田ヶ原9:31‥‥
八丁坂10:00‥‥七五三掛10:35‥‥千蛇谷雪渓10:45‥‥大物忌神社12:05/12:20
新山12:45/13:00‥‥七高山13:35‥‥文殊岳14:42‥‥御田ヶ原15:54‥‥
御浜小屋16:13・‥・貴ノ河原16:41‥‥鉾立登山口17:50
【感 想】
鳥海山は、半世紀越しの憧れの山。かつて空気の澄み切った冬の日、秋田市内の小学
校の2階の窓から、日本海に向かって白く延びる山容が遠く望めたものである。今はと
ても無理だろう。
朝5時に宿舎を出発。途中、見え隠れしていた山頂も、登山口では霧の中。ただ、曇
り後晴れの予報。午後からの天候の回復を期待して出発する。
登山口からのコンクリートの階段を登ると、御浜小屋までは石畳の道が続く。緩やか
なハイキングコースといった趣。最初の休憩地点に適した寮ノ河原に近づくと雪渓が残
り、ようやく東北の高山に来たという感がする。
御浜小屋から、本格的な登山道となる。お花畑が広がる御田ヶ原は残念ながら霧の中。
ここから下って、八丁坂の急登を上り返すと七五三掛の分岐に至る。この辺りでようや
く日が射し始め、視界が開ける。
外輪山を進む尾根コースを復路に残し、往路は雪渓の残る千蛇谷を横切り、最高峰の
新山への急登にかかる。@からHまでの標識が置かれた、火山岩の転がる登山道を登り
切ると大物忌神社前の広場に出る。新山頂上はさらに累積する巨岩のピラミッドの上に
あるが、足場は良く、ペンキの示す順に登り切ると、狭い頂上に着く。
復路は、新山から、いったん千蛇谷に下り、急なガレ場を七高山のピークに登り返す。
ここからは、快適な外輪山の尾根道歩きになる。荒々しい断崖を見せる千蛇谷側とは違
って外輪山の南側には広大な草原が麓に向かって緩やかに広がる。眺望は申し分なく、
御浜小屋に近づくと、復路では、霧の中に隠れていた鳥海湖や広大なお花畑が一望され
る。御浜小屋からは、遮るもののない草原の中を日本海に向かうように進む。丁度、百
日を正面から浴びる時間帯、延々と続く石畳の上を疲れた足で進むのは辛い。
しかし、念願かなって憧れの山に登った喜びは言い表し難いものがあり、また期待し
ていた以上の満足感を与えてくれた山行であった。
月 山
【日 時】 7月30日(木)
【天 候】 晴れのち曇り
【コースタイム】
5:00 起床(月山姥沢駐車場)
6:40 駐車場出発…………6:50料金所…………6:55登山口………7:15雄宝清水
……7:40 休憩7:50…………8:20リフト分岐…………8:35山頂まで1,5km 8:40
……9:00 牛首………9:40休憩9:45… ……10:05月山神社………山頂
……10:25三角点 11:00 ……11:55牛首12:00………12:40姥ヶ岳12:55
……13:05分岐…13:10リフト13:25………13:35料金所…13:45駐車場14:20
【記 録】
29日夜遅く到着し、キャンピングカーで眠りに就いた姥沢駐車場の標高は1160mほどあり涼
しく快適な睡眠がとれた。5時に起床し朝食後、今回の最終日、3座目である月山山
頂を目指して出発する。駐車場から両側に数軒のロッジが点在する舗装された広い車
道を、ほぼ北に緩やかに登っていくと500mほどで料金所があり、200円の月山美化協
力金を徴収される。料金所を過ぎて橋を渡り左に登るとリフトの下駅となり下山時に降
りて来るトトであるが、登山口のある右方向へと少し引き返すように進む。地図上では
、橋の少し手前から東側(右)への分岐となり登山口には姥沢小屋があると記述され
ているが実際は小屋もなく登山道も変わっている。駐車場から15分で小屋があったと
思われる登山口を通過しクマザサとブナ林を5分ほど登ると足元は木道となり、水芭蕉の
大きな葉が木道脇にみられる。水道が小石交じりの道に変わり標高1400m近くになる
と一面黄色い花をつけたオタカラコウの群生が現れ水場がある。「雄宝清水」の標識がつい
ている。ここから10分で「Gassan水」という水場もあり、いずれも冷たくおい
しい。再び木道となり、ハンノキ、ハリブキ、カラマツソウの白い花などを目にしながら進み右前方
(北北東)を見上げると月山山頂あたりは少しガスっているが牛首近くの稜線や所々
に残っている雪渓はきれいに見えている。8時頃からは展望の良い緩やかな登りで登
山道は石畳となり周りにはニッコウキスゲをはじめヨツバシオガマ、イワイチョウなどのお花畑が続き
雪渓も間近に見られる。この後、登山道は牛首まで石畳と水道が交互に続くが割合的
には木道の方が長いと思われる。休憩を何度か取り、山頂まであと1.1kmほどの距
離にある牛首分岐に着く。ガスが濃くなり展望は悪い。このあたりから山頂までの1
時間程は大きな階段状の岩や石の階段の多い道が続き、土が見られる登山道は少ない。
まっすぐ山頂に行くには500円を支払って月山神社本宮を通過するのだが、私達はほと
んどの人が通っている神社の右側を迂回するトトを選び山頂へと登る。そのあとガスで展
望のない中、三角点を探して昼食をとる。牛首までの下山路は登りの登山者が多く進
むのに手間取ると思われたが、CLが手際よく、前を塞いでいた足の遅い数名のパー
ティーを追い越して無難に通過できた。牛首からは登りのコースより西側のルートを取り
キンコウカの咲き乱れる中、長い木道を登り姥ヶ岳山頂を経てリフト上駅へと下る。リフトで15分
、舗装道路を20分歩くと駐車場に帰着する。14:20連日続く車の運転で、疲れているで
あろうCLに感謝しながら、駐車場を後に宿泊地となる西新潟ICへ向かって南下する。
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