2016年5月の山行報告

    

  2016年5月例会山行  Cランク

大杉谷〜日出ケ岳(1695m)〜東大台〜西大台




【日    時】2016年5月6日(金)〜8日(日)
【参 加 者】 6名
【コースタイム】
  5/6 天候:曇り後雨
     徳島港2;:55…(南海フェリー)…和歌山港5:10/5:41=(南海電鉄)=大阪難波
     6:51/ア:05=(近鉄)=松阪8:40/9:16=(JR紀勢本線)=三瀬谷9:48/10:30
     =(エスパ丿交通バス)=大杉谷登山口12:00/12: 15→大日嵩→京良谷→千尋谷
     →しし滝→平等嵐→桃の木山の家16:30(泊)
  5/7 天候:曇り
     桃の木山の家6:45→堂倉滝9:50/10:00→堂倉小屋11:00/11:25→シャクナゲ平
     12:25/12:35→日出ケ岳14:00→正木ケ原14:48→牛石ケ原15: 15/15:25→大蛇
     嵐→シオカラ谷16:35→心・湯治館17:15(泊)
  5/8 天候:晴れ
     心・湯治館7:20→ビジタ吋ンターフ:30〜8:00(レクチャー)→大台教会→七ツ池→開拓
     跡10:25/10:45→ミズナラ巨木→展望台→中の谷12:40→ナゴヤ谷13:00→大台ケ
     原バス停13 :30/ 14:30=(奈良交通バス)=上市駅16:21/16:38=(近鉄)=大
     阪阿部野橋17:52=大阪難波19:50=(南海電車)=和歌山港21 : 15/21 :40…
     徳島港23:55

【感    想】

5月6日(金) 曇りのち雨

 6日の早朝、徳島港2:55分発の南海フェトで出発する。フェリー、南海電車、近鉄、JR、登山
バスと4度の乗継もCL、SLの事前の下調べと先導のおかげでスムーズに行き、徳島港から約9時
間後の12時に登山口に着く。
 途中、登山バスの出発地点である道の駅「奥伊勢おおだい」で昼食を摂っている間に雨とな
り、登山口の東屋で雨具、スパッツを着けてのスタートとなる。
 今日は宮川沿いに進み、新緑、滝、吊り橋、大岩ありの渓谷美を楽しめるコづである。登山
道の岩は濡れると滑りやすく危険なため至る所に鎖が張られている。全員が足元に神経を集
中しながらの歩きとなる。
 前回に訪れた時には何名かが山ヒルの被害にあった記憶があるが今回は雨の為に登山道には
見当たらず油断をしていたところ、休憩時、東屋の濡れていない場所で2名のスパッツに付いて
いるヒルを発見した。
 小雨の中、水量の増え見応えのある千尋滝、ニコニコ滝を眺め、ゆらゆら揺れる吊り橋を
何本も渡り、4時間程で宿泊先の「桃の木山の家」に到着、マイナスイオン満載の一日でした。
 入浴、夕食後、明日の天候を気にしながら眠りに就く。

5月7日(土)   天候:曇り後晴れ

 山行二日日は前半が約3kmの峡谷歩き、後半は大台ケ原最高峰日出ケ岳に向かって、
約900mを一気に登る行程である。
 前日と同様、岩壁を削って付けられた足場の悪い渓流沿いの登山道を鎖を頼りに進む。天
候は次第に回復し、渓流と大小様々な滝が織りなす大杉谷の素晴らしい渓谷美を楽しむ余裕
も出てくる。もちろんコース全体を通じ気を抜けるような箇所はない。
 圧巻は七ツ釜滝で数段の滝と滝壷が落差約80mに渡って連続し、壮大な景観を楽しむこ
とができる。2004年の水害により長らく通行不能となっていた崩壊地は、岩山が一気に
崩れ落ちた感じ。依然として巨岩が谷を埋め尽くすが、しっかりとマークされたルートを辿
れば何ら支障はない。
 吊り橋を何度か渡り返し、滝を高捲きにしながら高度をかせいでいくと堂倉滝に着く。ツ
ツジが美しく、日出ケ岳への登りに備えて一息入れるのに絶好の場所である。ここで渓谷歩
きはおしまいとなる。
 堂倉滝から避難小屋手前の車道までの約1.6kmは急登が続くが、その後は良く整備さ
れた快適な登山道となる。途中、シャクナゲ坂、シャクナゲ平と続くが、花の時期には幾分
早いのかチラホラといったところ。
 小屋を出発後、約7時間で日出ケ岳山頂に到着する。日出ケ岳からは東大台ケ原周遊コー
スを大蛇嵩、シオカラ谷を通って駐車場へと時計回りに約3時間歩く。ここは車で簡単にア
クセスできる観光地で軽装のアベックなどもチラホラする。
 宿舎は駐車場横の、「心・湯治館」。宿泊客は少なく、前日同様、大部屋に我々6入のみ
の貸切状態。入浴後、アマゴの塩焼き、猪の焼肉がメインの食事にビール、日本酒を楽しみ、
9時頃床につく。

5月8日(月)   天候:晴れ

  大台ケ原の中でも特に静寂で豊かな自然が残る西大台ケ原は、シカの食害を始めとした自
 然の衰退を食い止め、後世にそのままの自然を残すべく様々な取り組みがなされている。
 この様な関係で、西大台に入るには事前に環境省の許可を受け、30分間のレクチャーを受け、立
 ち入り許可証を携帯するという規則、しかもパトロール員が常時監視しており、許可証の提示を
 求められる。心・湯治館から少し下った大台教会への看板が入口となる。ブナやミズナラ、
 カエデなどの天然林に覆われ、湿地帯にはコケが展開する原始の世界を彷彿とさせる景観で
 あるが、やはりここでもシカの食害により、笹は枯れ果てている。その代わりにバイケイソ
 ウやツルシキミなど毒のあるシカが食べない植物が笹に変わって地表を覆いつくしている。
  これはこれでまた緑の絨毯みたいな景観で「美しい」。
 新緑も少しづつ現れ春を感じさせる。紅葉シーズンもさぞ美しいだろう。
 1週約5時間30分の散策を終え、大台ケ原からバスに乗り、近鉄、南海と電車を乗り継ぎ、
 和歌山港から徳島港へ渡り今回の山行を終えた。