2016年7月の山行報告

    

  7月例会山行 Cランク

妙高山・火打山縦走




 妙高山、火打山は、深田久弥の日本百名山に選ぱれた名峰である。西に位置する焼山と
合わせて地元では頚城三山と呼ぶ。この三山を縦走するコースは魅力的であるが、焼山は
現在活動中である。
 二つの山を巡る縦走路としては、赤倉登山口からスカイケーブルを利用するコース、南
側の笹ケ峰登山口からのコースなどがあるが、今回は東側の燕温泉登山口から妙高山に登
り、高谷池ヒュツテでで宿泊後、火打山に登り、笹ケ峰登山口に下りるコースを歩いた。
 梅雨明け10日にもかかわらず不順な天候が続く中、幸い好天に恵まれた。前後2泊は
妙高高原のペンションを利用し、ちょっぴり贅沢で快適な山行を楽しむことができた。

【日 程】 2016年7月31日(日)〜8月3日(水)
【参加者】 4名 

<8月1日(月)>

妙高山(2,454m)

【天  候】晴れ時々曇り
【コースタイム】

宿舎出発4:30 --- 燕温泉登山口4:45/5:05‥‥・赤倉温泉源泉5:55 ・‥‥
北地獄谷麻平分岐6:35 ・‥‥胸突八丁取付7:05‥‥・天狗堂7:50‥‥・
光善寺池8:07‥‥・風穴8:24/8:40‥‥・鎖場取付9:17‥‥・南峰10:10/10:30‥‥
北峰(三角点)10:36‥‥・長助池分岐11:47/11:55‥‥・大倉乗越12:45‥‥・
黒沢池ヒュッテ13:16/13:35‥‥・茶臼山14:09‥‥・高谷池ヒュッテ14:40

【感  想】
 妙高山を麓から眺めると、前方に外輪山を控え、その向こうに急峻な台形の独特の姿を
 見せている。
 実際に登ってみると、その山容どおりで、登山口からしばらくは北地獄谷と呼ばれる沢
 沿いに、比較的ゆるやかなコンクリート舗装された巻道を歩く。途中、露天風呂や赤倉
 温泉の源泉などがあり、硫黄臭が強く漂う。この山が山麓に多数の温泉を抱える火山で
 あることを窺わせる。
  麻平への分岐から沢筋を離れると、妙高山主稜を形成する巨大な溶岩ドームヘの急峻
 な登りとなる。胸突八丁と呼ばれる急坂を登り切り一息つくと、すぐに鎖揚が現れる。
 足場がしっかり切られ問題はない。最後の岩場を赤ペンキの目印を頼りに登り切ると、
 ようやく祠のある妙高山南峰に達する。三角点は北峰にある。
 北峰から長助池分岐までの下りは足場の悪い急勾配の悪路で、展望は全くない。さらに、
 大倉乗越から外輪山を越え、茶臼山を過ぎると高谷池湿原に出る。
 ヒュッテを前にして一時夕立にあったが、かえって空気が澄み渡る。湿原を前景に火打
 山が妙高山とは対照的な女性的で優美な姿を見せる。
 天狗の庭湿原とともに「地上の楽園」と呼ばれているが、その名のとおりの場所である。

<8月2日(火)>
 
火打山(2,461.7m)

【天  候】   晴れ後雨
【コースタイム】
 高谷池ヒュッテ出発6:00---ライチョウ平7:00/7:05 ---火打山頂上7:45 ----
 火打山頂上出発8:10---ライチョウ平通過8:30---天狗の庭9:10/9:25----
 高谷池ヒュッテ9:45/9:50---10:00/10:13カッ八着用---
 黒沢池との分岐10:53/11:00---十二曲り上n:52/12:05---笹ケ峰登山口到着13:15
 宿舎到着14:30

【感  想】
  朝、小屋の外に出てみると、目の前に火打山、焼山がきれいに見えている。昨日見えな
 かった焼山の噴煙も3本見ることができた。北アルプスの山々も見えている。白馬・鹿島
 槍・立山と見ることができた。 リーダーいわく「これが最後になるかも・・・・」本当
 にそうなってしまったが、美しい眺めだった。
  朝食をすませて、少しでも天候のいいうちにと急いで小屋を出発した。火打山に登って
 いる時には昨日登った妙高山も見えていた。イチゴやサクランボをいただきながら、ゆっ
 くり頂上をめざした。登山道の荒れている所は修理されていてよい登山道だった。頂上に
 到着した時はまだ晴れていて焼山を眺めることができた。
  下山途中に、美しい天狗の庭で早めの昼食を食べて、これからの長い下りに備えること
 にした。天狗の庭は大小たくさんの池があり、その周りに高山植物が咲いていてとても美
 しい所だ。花の季節は少し終わった感じがあったが、それでもウサギギク・モミジカラマ
 ツ・ミズバショウ(花は終わっていた)イワイチョウなどを楽しむことができた。紅葉の
 ころはさぞ美しいだろうと思いながら帰ってきた。
 高谷池ヒュッテを出発してしばらく歩いた所で雨になった。暑いがカッパを着用して下
 山した。下山道は岩や泥の道で大変歩きにくかった。とくに少し前からの雨で泥道がぬか
 るんで滑りやすく、カッパの裾は汚れるという二重の困難との闘いだった。十二曲の上あ
 たりからまた雨が激しくなり、お腹に食べ物を入れて「もうひと頑張り」と下山した。登
 山道の入り口は「妙高・火打山登山道」という門があった。
 笹ヶ峰からの登山道は登りやすいとは言い難い。しかし、高校生から私たちのような中
 高年登山者までたくさんの人が登っている。途中雨にも関わらず、たくさんの登山者とす
 れ違った。やはり、花や景色の美しさに惹かれて登ってくる人が後を絶だないのだと思う。
 今回は花の時期が終わりに近づいていて、花は少なかった。もう少し早く来たら花が咲き
 乱れるという感じできれいだろうなと思う。また、紅葉の時期はまた一段と美しいのでは
 ないだろうか。何度も来てみたくなる山だなと思った。