2015年7月の山行報告

    

  7月夏山例会山行 Bランク N0.16B05

新穂高温泉〜高瀬ダム



  

裏銀座大展望の縦走コース



  

鷲羽岳(2924m)〜水晶岳(2978m)〜野口五郎岳(2924m)


  

〜烏帽子岳(2628m)




              2016年7月23日(土)〜7月27日(水)



7月23日(土)  
【天候】 晴れ
【コースタイム】
 松茂空港駐車場5 : 00-一淡路SA一一高山IC-一一一一アルプス街道平湯-一新穂高温泉
 12 : 45/13 : 05……笠新道分岐14 : 00……わさび平小屋14 : 45 (泊)

【記録 感想】
 梅雨明け2日後 台風の声聞かず、天気晴れの中参加人数減るも、11名で出発。 CLのこ
 こ3〜4ヶ月前から今日までの想い、行程の説明の後、皆さんの気持ちも聞き、期待と不安
 の中「元気に帰ってこよう 」と確認。途中ひるがのSAで雄大な大目岳を目の前で眺め、 
 これからの山行を想い気持ちの高ぶりを感じたのは、私だけだっただろうか…。アルプス
 街道平湯にて昼食の後新穂高温泉登山口に着くレいざ出発と全員で写真を振る。1〜2班と
 分けてはいるか今日は短い行程故、思い思い親睦しながらの歩きとなる。裏銀座コースの
 為か、下山者は何名かすれ違うも、同行者は少なく、ほとんど見かけずやがてわさび平山
 荘に到着である。ミーティング後、荷物の整理入浴。夕食時には「10名以上で泊っていた
 だきありがとうございます」と管理人さんから2L入りのビールをいただき、湯飲み茶碗で
 明目からの山行を想い皆で美味しぐいただく。これが山小屋?と思いながら楽しい夕食時
 間でした。7時半頃には先に寝入った仲間の寝息を聞きながら眠りについた。

7月24日(日)
【天候】 晴れ後曇り
【コースタイム】
  わさび平小屋5:10……/jヽ池新道登山口5:35……秩父沢(木場)6:45……イタドリケ原7:
  35…・‥シシウドケ原(2090m)7:55……貧回の踊り場8:45…鏡平池 山荘9:25……弓折
  乗越分岐10 : 35……くろゆりベンチ(2622m)11 : 30……双六小屋12 : 10 (昼食20分)
  ……双六分岐13 : 00……三俣峠15 : 00……三俣山荘15 : 35 (泊)
【記録 感想】
  予定より10分遅れ(5:10)で山荘三代目主人に見送られ出発する。穏やかな林道を25分
 程歩くと登山口(小池新道)に到着した。ゴロゴロ石の傾斜35度位あろうかと思われる登山
 道を登っていくと、綺麗な水が流れる秩父沢に着いた。沢の上を見上げると雪渓が残ってい
 る。イタドリケ原やシシウドケ原と書かれた急登を登ると少し平らな本道に出た。「くまの
 踊り場」である。そこから500mを登りきり本道を右に曲がると、鏡平池が現れる。真正面に
 「槍ヶ岳」が、池にはF逆さ槍」が見える絶景である。そこから木道を左に曲がると山荘が
 ある。ここで名物「かき氷」を賞味し小屋裏側の急な尾根筋を登る事30分、前方に弓のよう
 に反った山腹にこれから進む登山道が見える。これを登りきると弓折乗越分岐である。ここ
 が笠ガ岳との分岐となる。少し登り尾根に出て平らな尾根筋を花見平、、黒百合ベンチ(2622
 m)とお花畑の中を抜けて尾根右側を左に巻いた所で前方下に赤い屋根の双六小屋が、その
 後方に見事な鷲羽岳が現れ絶景である。緩やかに下りテント場を過ぎると双六小屋である。
 ここで昼食をとる。ここから南に進むと、西鎌尾根から槍ヶ岳となる。今回は裏銀座逆コー
 スであるので小屋裏北側の双六岳方面へ登る。急登を30分程登ると双六分岐に出丸。谷筋に
 は雪渓がたくさん残っていた。所々雲が出てきて先程見えた槍ヶ岳も隠れてしまった。しか
 し、視界は十分開け表銀座の山々を見ながら巻き道を三俣峠へと向かった。いくら歩いても
 目的地は遠く丸山東あたりのコルで休憩となった。ここから最後の力を振り絞って三俣峠に
 登りきると前方に鷲羽岳が見えた。後は下りでハマツのトンネルを抜けると今宵の宿三俣山
 荘の赤い屋根が現れた。左に雪渓を見ながら下りきり宿に着くと、可愛い山荘のチビ君が受
 付をしていたのにはびっくりした。山荘は混雑しており寝床は屋根裏で男女雑魚寝となった。
 夕食は鹿シチューで今一つの評判であったがビールは旨かった。実行動9〜10時間で登りが多
 く不安であったが、二日日を何とか頑張ることができてほっとした。


7月25日(月)
【天候】晴れ後曇り一時雨
【コースタイム】
  三俣山荘5:30……鷲羽岳7 : 20/7 : 35……ワリモ岳8:25……祖父岳分岐8:45……水晶小
  屋9:40/10:00……水晶岳10:45/10:50……水晶小屋11 : 40/11 : 55……東沢乗越12:45/13:
  10……湯俣分岐15 : 00…・・・野口五郎岳16 : 05/16 : 10……野口五郎小屋16 : 30 (泊)
【記録 感想】
 木目の縦走は、今回山行きのメイン(鷲羽岳・水晶岳・野口五郎岳)である。三俣山荘を出
 発するころには、ガスも晴れる。昨日、双六小屋から眺めた秀麗な山容の鷲羽岳(100名山)
 を目指す。2回の休憩を挟み、ほぼ2時間で鷲羽岳の頂上に立つ。晴れていて、720度(た
 だし2回転)の展望を楽しむ。立山、剣岳が北の奥に黒く鎮座し、西に目を転ずれば薬師岳、
 黒部五郎岳が……。特に圧巻は、槍万岳・穂高連峰でした。槍が岳はどこから眺めても際立
 っていて、また登ってみたいと思え氷山です。晴れているうちにと、水晶岳(別名黒岳 100
 名山)を目指すがガスが巻いてくる。水晶小屋で荷物を小分けにして、水晶岳ヘピストンを
 かける。水晶岳はガスの中、記念の集合写真を撮り早々に引き返す。  。
  水晶小屋から真砂岳の間は、痩せた稜線でゴツゴツした岩の道が延々と続く。途中東沢乗
 越からはガスの中に雨を含み、雨具を着ける。そのうち雨は収まったが、稜線を通り抜けた
 時はほっと一息つきました。真砂岳手前の湯俣分岐では、竹村新道は現在通行禁止との標識
 が掲げられていました。ガスの中を木目最後のピーク野口五郎岳を目指す。
 それにしても○○さんには驚かされる。高山病で苦しんでいるとのことだが、皆と同じペ
 ースで長時間を歩き続けている。本当に高山病?疑っているのは私だけか?……
 野口五郎岳で記念すべき集合写真を振る。朝5時30分に出発してから11時間後、野口五郎
 小屋に到着し、本日の行程を終える。お疲れ様でした。


7月26日(火)
【天候】曇り後雨
【コースタイム】
  野口五郎小屋5:30……2792のピーク6 : 25/6 : 30……三つ岳を越えた所7 : 28/7 : 35……
  烏帽子小屋到着8:40〜烏帽子小屋14:05……貢、帽子頂上14:55……烏丿帽子小屋15:50(泊)
【記録 感想】
  朝から今にも降り出しそうな曇り空。そして一面のガスで周りはほとんど何も見えない状
 態だった。本日は縦走の最終日で、行程も短く、烏帽子岳を越えた所には池塘が点在し、高
 山植物が沢山咲いて居る所があるというので、出発前から楽しみにしてい九日たった。とり
 あえず雨が降り出さないうちにという事で小屋を出発したが、30分ち歩かないうちに雨が降
 り出した。カッパを着用し、とにかく小屋を目指してひたすら歩いた。途中たくさんのコマ
 クサに出会うことができた。「天気が良ければ最高だったのに」と心の中では思っていた。
 小屋に到着し濡れたカッパを脱いで早速昼食にした。昼食が終わっても雨が小降りにもな
 らないので、部屋の中に入って皆で雑談をして親睦を深めた。メンバーが山の会に入会した
 経緯などが分かり有意義な時間だった。また、熊本からの登山者とも仲良くなった。彼は
 「カッパを軽くして、ウイスキーを持ってくる」「穂高と槍を押さえれば…」と言っていた。
 楽しい人だった。2時頃に熊本の人が「雨止んで、みんな烏帽子岳に行きようよ。行かんか
 ね。」と言ってくれた。そこで慌てて小屋を飛び出し、烏帽子岳のピストンに行った。
  しかし、また途中から雨が降り出したが、みんな最後までがんばった。鎖場もあって少し
 緊張したが、トデーやサブリーダーが指示してくれて、安全に登る事ができた。
 私にとって40年ぶりのアルプス裏銀座だったが、前回の記憶は全くなく、とても新鮮で楽
 しい登山だった。メンバーのみんなに感謝している。

7月27日(水)
【天候】小雨後晴れ
【コースクイム】
  烏帽子小屋6:10……6番標識8 : 10/8 : 20……10番標識9 : 15/9 : 25……ブナ立尾根登
    山口川渡り10:10/10:22……高瀬ダム10:40/11:0O----大町温泉11:30/13:10(入浴,食事)
    ----恵那峡SA----草津PA18:10/19:00(夕食)-刊炎路SA---松茂空港駐車場 21:30

【記録 感想】
   昨日から今朝の朝食時までの雷m激しく、いつになったら出発出来るのか?と心配したが、
 うその上うに小降りとなり予定通り出発。下山1時間近く後、雨も上がり湿度たかくカッパ
 脱ぐも、山行5日目故皆の疲労がみてとれる。休憩時間が過ぎても出発の立ち上がりが悪い
 のが目にあまり、SLより“渇”が入る。最もな言葉に頑張らねばと身が引き締まる。雨上が
 りの為、滑っで匝我がなきよう注意をはらっての下山である。反対に登りのきつさを考える
 と新穂高からのコースの選択が正解であったが登ってくる大の多さに驚きである。登山口の
 ブナ立尾根に着くやいなやホットするもつかの間、昨日の大雨で潜水。橋がなく、各自登山
 靴を首に掛け、冷たさ、痛さはあるものの、素足での川渡りとなる。CL SLの指示に従
 い皆素早い行動であった。キヤンア場を通り抜け、長い不動沢吊橋(ゆれで汲「ので早走りで)
 を渡り、トンネルを抜けると待ちに待った高瀬ダム到着である。ダムを見ながら個の5日間
 の行動に思いを馳せながら、2台のタクシーで大町温泉へ。運転手さん曰く、昨日の雷雨は
 遅いこちらの梅雨明とか。これからが登山者が多くなるとの事6良い日程でよかったと。人浴
 後は元気に下山出来たことに喜び、乾杯する。食事の後帰路についた。



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山城  新穂高温泉〜わさび平小屋〜三俣山荘〜野口五郎小屋〜烏帽子小量〜高瀬ダム
日程  2016年7月23日(土)〜7月27日(水)
メンバー 11名

  今年のメインイベントとなる山行として思い入れも強くぜひ無事に達成して皆さんに報告をし
 たい、その思いが叶えられて達成感、満足感でいっぱいです。
 事前のトレーニング山行は雨に悩まされ憂僻な時期も体験し、不安と期待が交錯する重たい日々
 でした。四国地方は梅雨明けしたが現地中部山岳地方はまだ梅雨明けせすの状況下でその日を迎
 えました。11名のメンバーがそれぞれの思いを持ち、一日日のわさび平小屋まで、迫ってくる
 山々。谷底の林道をこれからの始まりに緊張感を持ちながら淡々と歩く。
 二日日は三俣山荘まで。 一番ハードな行程、左俣林道から小池新道に入ると傾斜も厳しい登り
 稜線を目指して黙々と上る。槍、穂高の稜線を望む鏡平山荘、弓折れ分岐の稜線に到達。そして
 双六小屋から双六岳稜線を巻き、三俣峠から眼下に見える赤い屋根を目指して下る。三日日は野
 口五郎小屋まで。裏銀座コースの中心、鷲羽岳から水晶岳さらに野口五郎岳に続く岩稜線、ガス
 で視界の悪い野口五郎岳山頂。ほっとした瞬間でもありました。まもなく稜線直下に青い屋根を
 確認する。四日日は烏帽子小屋まで。ガスに覆われ小雨まじりでカッパを着ての出発ペンキのつ
 いた岩稜線。そして広がる高山植物の草原。三ツ岳を過ぎると、瞬間的にガスが飛び青い空と白
 い雲ハイマツの緑のじゆうたん、端正な烏帽子の岩峰を望み心も踊る。しばらく下りようやく烏
 帽子小屋に着く。雨も本格的になっていた雨宿りから部屋に入りすっかりくつろいでいた。不安
 まじりのわさび平小量からあっという間に最終日の烏帽子小屋にいるごのが不思議な感覚でした。
 五日日は帰省。昨夜の激しい雷鳴と雨、出発の頃には穏やかに小雨、間もなく上がりカッパが邪
 魔になる。三大急登ブナ立て尾根を下り高瀬ダムに着く。タクシーで大町温泉、汗と汚れ、疲れを
 洗い流す。梅雨明けしてカンカン照りの暑い夏になっていた。苦しい上り下りもすべて面白かっ
 た楽しかった。11名のメンバーの思いが重なり合った瞬間でもありました。変えられない貴重
 なもの。そして素晴らしい山旅。支えていただいた多くの皆さんにお礼申し上げます。



裏銀座縦走に参加したメンバーの一言

 ○ この長い縦走の間に新人の私はたくさんのことを学び、大切なものを得ることができま
   した。それぞれの人がそれぞれの思いで参加したこの夏山…。
   加地さんはもちろんメンバーの皆様には感謝の気持ちで一杯です。
 ○ 初めて長期間の縦走に参加させていただきました。皆さんのおかげで大変楽しく山行が
   できて感謝しています。山の歩き方、装備、服装などいろいろ教えてもらい参考になり
   ました。今回の経験を次の山行に活かしたいと思います。
 ○ 本格的縦走は初めてであり、完歩でき自信となりました。また登山する人の心も少し見
   ることができた気がします。思いはたくさんありますが短い言葉ではうまく表せません。
   今回も貴重な経験をありがとうございました。
 ○ 念願の裏銀座が行けてよかった。
 ○ 憧れの北アルプス縦走が無事達成でき感無量です。山友の11人のメンバーの団結力も忘
   れてはいけないと思います。今後もこの貴重な体験を山行(特に夏山)に生かして生き
   たいと思っています。
 ○ 4泊5日のアルプス縦走ができました。 40年前に行って以来もう一度行きたいという願
   いが叶いました。鷲羽岳の頂上から眺めた山々にまた行く機会があればいいなとおもって
   います。その時はよろしくお願いします。
 ○ 足の調子が悪くリタイヤするかも?とのおもいで参加しましたが、リンパの流れを良ぐ
   するマッサージの仕方を教わり、これが以外に良く効いて楽しい山行になりました。
 ○ 雄大でダイナミックな山歩きを楽しみました。天上の花園を思わせるかの如く咲き乱れ
   生命の尊さを味わいました。
 ○ 今回の山行では4つの山小屋に泊りました。どこの小屋にも同じ登山の心得のポスター
   が貼られていて、その中に心に触れるものがありました。“無事に家に帰る”です。長
   い山行では特に無事家族のもとに帰り着くことが一番大切であるとつくづく感じました。
   話は変わりますが、山行でも旅行でも何事に対しても、やるかやらないかと迷った時は行
   動する方を選択すべきです。行動することで満足が得られますが、やらなかった場合は、
   後に後悔を残すことになると思います。
   一句できました。“その通り 過去の体力 過去のもの”